暗算

 木曜日までうつ状態による過眠症が続いていたのが、金曜日の未明に早期覚醒。その後は躁転中。

 簡単な計算も、うつ状態の時には電卓を使わないと出来ない。筆算ですら難しい。しかし、躁状態の今では普通に暗算で出来る。

 やっぱり躁状態うつ状態で、脳のパフォーマンスが著しく変わるもんだな。毎度毎度、感じることだけど。

 簡単な計算でさえ、こんな状態だ。やっぱり鬱の時には、ちょっとでもややこしいことを読んだり、理解したり、考えるのが難しくなるのは当然か。私の頭も、思っているよりは少しはマシだと考えてよいみたいだな。

私と一緒に、躁うつ病と闘ってくれる「味方」、勝手に増員中。

 双極性気分障害、いわゆる躁うつ病は、その名の通り気分が上がりすぎたり落ち込みすぎたりするのが特徴。

 私に限らないと思うが、躁状態では思考が発散し、思い付くままに大声で、早口で喋りまくる。放っておくと、この症状はますますエスカレートする。逆に、この症状をコントロール出来れば、症状の悪化をある程度抑えられるようだと気付いた。幸い私の躁状態は、少し前から自分で気付ける程度に落ち着いてきている。そこで、「躁状態だと気付いたら、落ち着いて、ゆっくり話そう」と考えることにした。
 これを職場の先輩に話したところ、「それなら、躁状態だと気付いたら、戦場カメラマンの渡部陽一さんみたいに喋ればいいんだね」とおっしゃって下さった。

 そこで、戦場カメラマンの渡部陽一さんに、躁うつ病と一緒に闘ってくれる「味方」についていただいた。

 味方は多いほど良いということで、心を落ち着けさせてくれる語り口の方を探した。そして、今度はNHKの「プロジェクトX〜挑戦者たち〜」のナレーションなどでお馴染みの、田口トモロヲさんにも参戦をお願いした。

 さて、躁状態対策は二人に増えた。次はうつ状態対策だ。

 うつ状態だと、私(これも私に限らないだろうが)は、自分は救いようも無く劣った人間だ、生きていてもどうしようも無い人間だ、生きていること自体が迷惑なんじゃないか、自分は必要とされていない、不要な人間なんだ、そんな思いが止まらなくなる。ある種の妄想みたいなものか。これも放置すると、症状はどんどんエスカレートして悪化していく。こんな自分にストップをかけるのは、長年、躁うつ病と付き合っているが、非常に難しい。でも、早めにストップをかけることができれば、症状の悪化を食い止められるのでは無いか、食い止められないまでも、ある程度抑えることはできるだろう。そこで新たに、「ちょっと待ったー!」でお馴染みの、「とんねるず」のお二人にも参戦をお願いした。
 ネガティブなことを考え始めた自分に気付いたら、すかさず「ちょっと待ったー!」
(「ちょっと待ったー!」と「とんねるず」の関係が分からないという方は、検索してみて下さい。)

 また、これも職場の先輩のアイディアなのだが、「妄想が止まらないのが問題だとしたら、『ストップ!・ザ・妄想族!』の呪文はどう?」と。これは誰に頼んだら良いのかよく分からないのだが、とりあえず「族」の取り締まりといえばこの方かな、と。ちょっとユルいキャラだけど、実のところ「族」は私の中にいる相手。いじけてる「族」を取り締まり、慰めるには、むしろこのユルい方が適任かも知れない。

 これまでも、妻、両親、弟妹、友人、職場の皆さんなど、多くの方が病気と闘う私の「味方」になってくれている。
 味方がさらに増えて、さらに心強くなった。(勝手な、バーチャル味方だけれど(笑))
 さあ、負けないぞ、躁うつ病

 うつ状態になった俺、躁状態の俺からのメッセージ、ちゃんと読めよ!)

うつ病?躁うつ病?

うつ病と思ってた。でも….pdf 直
双極性障害と上手につきあっていくために….pdf 直

 久しぶりに双極性気分障害躁うつ病)に関する本、特に自分で出来る心理療法に関する適当な本は無いかと、Amazonなどで検索してみた。十数年前に私が躁うつ病と診断された当時(※)と比べ、双極性障害に関する本が遙かに増えているのに驚いた。あまりにも関連する本が多すぎて、適当な本はなかなか見つけられずにいる。

 しかし、双極性気分障害に関する本が増えたのは、「うつ病だと診断され、治療を続けているのになかなか治らない患者が、実は双極性気分障害(Ⅱ型)だった」というケースの多さが認識されるようになってきたことの現れなのだろう。私自身、十数年前、初めて受診した心療内科躁うつ病の可能性を尋ねると、「あなたの症状から考えて、あなたは絶対に躁うつ病ではありません。間違いなく、うつ病です」と言われた。その後、渡り歩いた数件の病院でも、ほぼ同様。ようやくたどり着いた現在の主治医により、初めて躁うつ病と診断され、治療を開始した(※)。

 躁うつ病に関する情報が増えたことにより、情報の取捨選択が難しくなったという側面はあると思う。しかし、うつ病だと誤診されていた患者が、実は躁うつ病(双極性気分障害Ⅱ型)であるとの正しい診断を受け、適切な治療が行われるようになってきているとすれば、それは好ましいことと言えよう。

(※註)
 最後にたどり着いた今の主治医ですら、躁うつ病の可能性には懐疑的であった。私が自分が経験している症状を列挙し、それが躁うつ病に関する本に記されていた症状と酷似していることを告げて初めて、「うーん、どうだろうな。しかし、そういうことなら、躁うつ病かも知れんな。では、躁うつ病ということで治療を始めるか」ということで、気分安定薬による治療を始めたというのが事実である。

シンデレラ

 昼寝しすぎたとはいえ、しまった、もうこんな時間。早く寝なくちゃ。シンデレラだったら遅刻だぞ。もし、シンデレラが遅刻したら…

 あら、いけない!間に合わなかった!馬車がカボチャに戻っちゃったわ!どうやって帰ろうかしら。タクシー呼ぶしか無いかしら?深夜料金でも、やっぱりMKが安いのかしら?でも、私、ケータイ持ってないから呼ぼうにも呼べないわ。こんな格好じゃあ、門兵さんにも頼めないし…。そうだわ、あの通りにでれば、流しのタクシーが拾えそうだわ。それにしても、靴が片方だけだと、歩きにくくて仕方が無いわね…。
 あら?そういえば、どうして靴だけは、12時過ぎてもガラスのままなのかしら?不思議だわ。ああ、考えたら眠れなくなりそう。
 でも、早く帰って眠らなくっちゃ。また、明日から労基法完全無視の超過重労働が待っているんですもの。あの居酒屋チェーン店で働くのと、どっちがいいのかしら、本当に。あら、いけない、私ったら。こんなことを考えてると、ますます眠れなくなっちゃうわ。
 おやすみなさい。二晩限りだったけれど、私の素敵な、お・う・じ・さ・ま♡

 あー、何をアホなことやってんだ、俺は。STOP the 躁状態!!
 皆さんおやすみなさい。よい夢を。☆彡

ちょっとまったー!

爆睡レポート。
昨夜:21:30-1:30(4:00), 2:30-7:30(5:00) = 9時間睡眠。
日中も、11時頃から強い睡魔。しかし、差し迫った締め切りもないから、興奮剤無しで過ごしてみることにした。その結果…
日中:12:30-13:30(1:00), 15:30-17:30(2:00) = 3時間睡眠
昨夜と今日の日中を合わせると、ほぼ12時間睡眠。
しかも、14:00-15:00 は机の前でうたた寝してばかり。資料を読みながら、報告書を書きながら、何度も何度も眠ったり起きたりの繰り返し。 

 そんなところへ、上司から「眠そうだな」の声。「また、いびきかいてました?」「さっきから、聞こえたり、止まったりだよ」。実質的に13:30-15:30の間も、眠っていたに等しい。
 ということは、昨夕から今夕にかけて、ほぼ13時間睡眠か。眠るために、職場に行ったに等しい。何をやっているんだか。いや、何もしてないじゃないか。この役立たず。はぁ。また、自己嫌悪。俺なんて、居ても居なくても同じだ。いや、こんな給料泥棒、いない方が良いに決まっている。

 ちょっと待った−!

いくら怠け者だって、夜、9時間もガッツリ寝ておきながら、昼間3時間も4時間も、仕事中に堂々と爆睡できるもんじゃないだろう、多分。恐らくは。想像するに。健常者だったら、こんなに仕事時間中にサボって熟睡し続けるなんて、出来ないよ、多分。きっと。自信ないけれど。健常者の睡眠時間がどのようなものなのか、怠けることでどれだけ眠り続けられるのか、今となっては良く分からないけれど。

 お前のは「過眠症」、躁うつ病の典型的な症状の一つ。15歳の時から苦しめられ続けている症状。病気の自分を嫌ったり、卑屈に思ったところで、自分を苦しめるだけだよ。そればかりか、鬱をますます辛いものに、、長いものにしてしまうだけだ。自分から寛解を遠ざけていることになるんじゃないかい?お前だって、そんなに捨てたもんじゃ無いよ。症状が和らいだら、また頑張れば良いんだよ。

素人診断と処方

 昨日、久々に、「右眼の像と左眼の像が一致しない症状の再発。通常、距離感が掴めるように右眼と左眼の像は多少ずれているものだが、そういうレベルでは到底無い。右眼と左眼の像がかけ離れてしまい、特に、階段などになると、右眼を信じたらいいのか、左眼を信じたらいいのか分からなくなり、足をどこに良いのか分からなくて怖い。
 昨日は治まるまで、横になって1時間ほどを要したが、ほぼ一日中、続くこともある。以前もからもしばしば悩まされている症状だが、その度に原因および決め手となる対策が見つからずに、主治医と二人、腕組みをして悩んでいた。

 やや強めの躁状態の時に限って起きる症状。主治医とともに、視神経の異常説も考えたが、仮説に過ぎず、処方も見つからない。
 躁状態の時には指先の震えが大きくなったり、顔などの筋肉が不随にピクピク引きつったりする。視覚異常もこういう時に決まって起きる。眼の焦点の調節も筋肉が関係しているはず。それならば、筋肉の不随意な緊張が原因か?筋肉を緩めればいい?筋肉弛緩剤と言えば、デパスか?と、試しに飲んでみた。しかし、こんな素人処方で大丈夫か、手持ちの薬で対応出来ないかを主治医にすぐさま相談したかったか、金曜も土曜も診察は予約でいっぱい。予約外の診察はおろか、電話で話すのも叶わない。

 今日、昼過ぎにようやく先生と電話が通じた。「筋肉の緊張説」を説明し、デパスを飲んだことを話してみた。すると、「そうやな、それも一理あるな。だが、それなら、デパスもええけど、今出しているリボトリールの方がええかも知れんな」との回答。

 病気とは20年以上の付き合い。先生とは、そして薬とも十余年の付き合い。これまでも、主治医にも症状の原因が判然としない時には、私の素人仮説を話してみると、耳を傾けて、処方を検討して下さったこともある。
 今回のように電話1本で私の素人仮説の説明、先生による診断・処方が成り立つのも、主治医と私の間に信頼関係が成り立っているからだと思う。毎月の診察で、一か月の症状の経緯を記録し、診察の度に事細かに報告している。気分の波はどうだったか?身体症状は?無理した時期は無かったか?興奮剤はどの程度飲んだか?効き目に変化は無いか?処方が変わったときには、作用・副作用はどうだったか?などなど。

 また、私も、飲んでいる薬の作用、副作用や飲み合わせを大まかに把握しておき、必要なときには「この症状ならこの薬を増やせば良さそうだけど、一日◯mgまでですよね?」などというやりとりをしていることも、主治医が私の「素人診断」をある程度許容している理由かも知れない。

 それにしても、症状や薬のことを色々勉強し続けていると、医学部か薬学部にでも行った方が良かったのではないか?と思うことさえある。幸か不幸か、そのような頭脳は到底持ち合わせていないが…。それに、私が服用しているのは自分が服用している向精神薬の一部に過ぎない。様々な病気に対する薬、用法、作用、副作用、用量などが頭に入っている医師や薬剤師さん達の頭の中って、いったどうなっているのだろう???

 それにしても、あー、早く治りたい。