素人診断と処方

 昨日、久々に、「右眼の像と左眼の像が一致しない症状の再発。通常、距離感が掴めるように右眼と左眼の像は多少ずれているものだが、そういうレベルでは到底無い。右眼と左眼の像がかけ離れてしまい、特に、階段などになると、右眼を信じたらいいのか、左眼を信じたらいいのか分からなくなり、足をどこに良いのか分からなくて怖い。
 昨日は治まるまで、横になって1時間ほどを要したが、ほぼ一日中、続くこともある。以前もからもしばしば悩まされている症状だが、その度に原因および決め手となる対策が見つからずに、主治医と二人、腕組みをして悩んでいた。

 やや強めの躁状態の時に限って起きる症状。主治医とともに、視神経の異常説も考えたが、仮説に過ぎず、処方も見つからない。
 躁状態の時には指先の震えが大きくなったり、顔などの筋肉が不随にピクピク引きつったりする。視覚異常もこういう時に決まって起きる。眼の焦点の調節も筋肉が関係しているはず。それならば、筋肉の不随意な緊張が原因か?筋肉を緩めればいい?筋肉弛緩剤と言えば、デパスか?と、試しに飲んでみた。しかし、こんな素人処方で大丈夫か、手持ちの薬で対応出来ないかを主治医にすぐさま相談したかったか、金曜も土曜も診察は予約でいっぱい。予約外の診察はおろか、電話で話すのも叶わない。

 今日、昼過ぎにようやく先生と電話が通じた。「筋肉の緊張説」を説明し、デパスを飲んだことを話してみた。すると、「そうやな、それも一理あるな。だが、それなら、デパスもええけど、今出しているリボトリールの方がええかも知れんな」との回答。

 病気とは20年以上の付き合い。先生とは、そして薬とも十余年の付き合い。これまでも、主治医にも症状の原因が判然としない時には、私の素人仮説を話してみると、耳を傾けて、処方を検討して下さったこともある。
 今回のように電話1本で私の素人仮説の説明、先生による診断・処方が成り立つのも、主治医と私の間に信頼関係が成り立っているからだと思う。毎月の診察で、一か月の症状の経緯を記録し、診察の度に事細かに報告している。気分の波はどうだったか?身体症状は?無理した時期は無かったか?興奮剤はどの程度飲んだか?効き目に変化は無いか?処方が変わったときには、作用・副作用はどうだったか?などなど。

 また、私も、飲んでいる薬の作用、副作用や飲み合わせを大まかに把握しておき、必要なときには「この症状ならこの薬を増やせば良さそうだけど、一日◯mgまでですよね?」などというやりとりをしていることも、主治医が私の「素人診断」をある程度許容している理由かも知れない。

 それにしても、症状や薬のことを色々勉強し続けていると、医学部か薬学部にでも行った方が良かったのではないか?と思うことさえある。幸か不幸か、そのような頭脳は到底持ち合わせていないが…。それに、私が服用しているのは自分が服用している向精神薬の一部に過ぎない。様々な病気に対する薬、用法、作用、副作用、用量などが頭に入っている医師や薬剤師さん達の頭の中って、いったどうなっているのだろう???

 それにしても、あー、早く治りたい。