自分に「魔法」をかける方法
以前にも言及したかも知れないが、私は鬱状態だと笑いたくても笑えなくなってしまう。いや、面白いことがあっても、面白いと感じることが出来ずに笑えなくなる。
噺家さんが枕で、よく「可笑しくなくても、笑っているうちに可笑しくなってくるんですよ。どうぞご協力を」などと話しているが、やはり笑えないものは笑えない。
もっとも、私は病気のために落ち込みの度合いが極端だが、このこと自体はどんな人にもあることか。
さて、この私の悩みを聞いた知人が笑顔になるための、自分に「魔法」をかける方法を伝授してくれた。
「口元の筋肉と脳の働きは、連動しているらしいですよ。科学的にも証明されているとか。だから、トイレに行ったついでにでも、無理矢理でもいいから、営業スマイルでいいから、鏡の前で笑顔を作ってみて」と。その話しを聞いて、きっと強引に手で口角をあげて笑顔を作っても、効き目があるかもしれないと思った。
この魔法なら、「魔法学校」に通わずとも、「マグル」の私にもできそうだ。
「魔法」を教えてくれたその知人も、私とは病気の種類は異なるが、「一生お付き合いしなくてはならない病気」を抱えている。病気による痛みや不安に苦しめられて、笑うことが難しかったこともあっただろう。かなり良くなったとはいえ、今でも病気の存在を感じさせられることが、しばしばあるという。人には見せないが、今でも苦しい時、辛い時があるに違いない。
それでも、いつも自然で素敵な笑顔を見せてくれているのは、きっと私に教えてくれた「魔法」を使ったのではないだろうか。その効き目を知っているから、私にも教えてくれたのではないか。
上手くいかなくても、何も損することはない。その「魔法」、さっそく始めてみよう。効き目が出るまでには時間がかかりそうだが、信じて続けてみよう。