どっちも使えない奴だ
疲れ知らずで寝ることも忘れ、食事もそこそこにハッスルする躁君。
いつも疲れて浮かない顔をして、暇さえあれば眠ってばかりいるうつ君。
どっちに仕事をさせようか?
いっそのこと、パワーが有り余っている躁君に仕事は全部片付けてもらおうか。
くたびれ果てているうつ君には、仕事のことは忘れさせて、ゆっくり眠っていてもらおうか。
その方が、こっちも楽だもの。
でも、そういうわけにもいかないんだよなぁ。
躁君ときたら、思い付くがままに勝手気ままに行動する。それまでに何か重要な仕事をやっていたはずなのに、何かを思い付くと、それまでのことは完全に忘れて新しいことを始めてしまう。優先順序なんてお構いなし。いろんなアイディアを次から次へと思い付くけれど、どれもこれも下らないものばかり。
一方、うつ君ときたら放って置いたらいくらでも眠っている。頭も体も衰える一方だ。あまり甘やかすと、いい気になってつけあがりかねない。
二人に上手に仕事を分担させることができれば良いのだけれど。
躁君がもう少し落ち着いて、うつ君がもう少しやる気を出してくれれば良いのだけれど。
なかなか上手い具合にはいかないね。
そして一番厄介なのは、その躁君もうつ君も私の中にいるということ。
いや、躁君もうつ君も、私自身だということ。
うーむ、やっかいだ。