私を勇気づけてくれるCMソング

 過日の日記で、「運の花」という、落ち込んでいる自分を励ましてくれる名曲を紹介した。
 テレビでご覧になった方、ご記憶の方もおられるだろう。昨冬のドリームジャンボ宝くじのCMである。歌詞を再び以下に紹介する。

♪ 私は いい事が無いと いつもこう思うようにします
♪ 私は今 運を貯め込んでいるのだと
♪ 前を向いて生きていけば
♪ 運の花が咲く日が来ると
♪ ドリームジャンボ宝くじ三億円

 宝くじのCMとしては、通常のものよりだいぶ雰囲気が違った。しかし、私はちょうどこの歌を聞いた時期に落ち込んでいたこともあり、この歌には大いに励まされた。
 また、私だけで無く、YouTubeにアップされていたCMの動画にも、絶賛するコメントが寄せられていた(動画はすでに削除されてしまったようだ)。


 しかし、この夏のサマージャンボ宝くじのCMでは、「宝くじ、当たったら何に使います?海外旅行?それとも…?買うよね?、買うでしょ?サマージャンボ!」という、従来の乗りに戻っている。そして、私の予想では、次の宝くじのCMは、従来通りの乗りになるように思う。というのは、次のような理由からである。


 一言で言うと、昨冬のCMは悲観主義者向け、従来型のCMは楽観主義者向けだと思われる。


 悲観主義者向けのCMでは、「今までさっぱり、当たったためしがない。今度買っても、また同じ事だろう。買っても無駄さ。もう、宝くじを買うのは止めておこう」と考える消費者にターゲットを絞った。そうした購買層に対して「今まで当たらなかったのは、運が無かったのでは無く、運を貯め込んできたから。諦めずに挑戦していけば、いつかはきっと幸運が訪れる。だから、諦めないで宝くじを買おう」と呼びかけるスタイルと考えられる。


 一方、楽観主義者は、外れ続けた過去を振り返ることはあまり無い。したがって、CMも「今まで当たらなかったけど、それはそれ、これはこれ。今度こそ当たるよ。当たったら何に使うか夢を膨らませて、買うよね?買うでしょ?」という乗りで訴えかける。


 ところで、1人当たりの宝くじの購入金額は、楽観主義者と悲観主義者、どちらが多いであろう。


 悲観主義者は、「また外れるかも知れないから、その時のダメージが小さくて済むように」と、あまり多くを買わないのでは無いだろうか。つまり、悲観主義者向けのCMを流しても、売上は伸びないと思われる。


 一方、楽観主義者は、「当てるには今まで一等が出ているような売り場で買わなくては。それもなるべく多く」と考える傾向が強いような気がする。したがって、楽観主義者向けのCMを流した方が、売上を伸ばすためには効果的では無いだろうか。


 上記の考察は、あくまでも私の独断と偏見によるもので、もし、これに異を唱える方がおられても、どうか御容赦願いたい。
 ただ、この考えにしたがえば、宝くじを滅多に買わない、私のような悲観主義者を力づけてくれる「運の花」のようなCMが流される機会は、非常に少ないのでは無いかと懸念される。


 非常に残念でならない。