ベルリンフィルの指揮者

 先の日記で、具体的な夢の設定、夢を実現するための目標の設定、それを実現するための努力、といったことについて書いた矢先のこと。
 日本を代表する世界的指揮者、佐渡裕氏に関するテレビ番組が放送されていた。
 何と佐渡氏は、小学生にして「ベルリンフィルの指揮者になる」という夢を掲げていた。音楽的に恵まれた家庭に育ったとは言え、ものすごい夢だ。
 しかし、氏はこの夢を絶えず、忘れること無く目指していたのであろう。大学では指揮では無くフルートを専攻し、卒業後も指揮をしたのはママさんコーラスなどが中心であったという。
 しかし、ママさんコーラスといえども、決して手を抜かなかったのであろう。レナード=バーンスタイン氏の目に止まった彼の指揮が、ママさんコーラスだったのか市民オーケストラだったのかは失念したが、いずれにしても、「ベルリンフィルの指揮者になる」という夢を、情熱を持ち続けたからこそ、今の佐渡氏があるのだろう。ついに氏は、憧れのベルリンフィルを相手にタクトを振るという夢を実現した。


 やっぱり、夢の力、そしてそれを見失わずに追い求める努力。これに勝るものは無いのだろうな。


 そして私は、未だに自分の夢を再発見できずにいる。
 まあ、焦って中途半端な、あるいは実現不可能な、はたまた追い求めるのが楽しくなくなるような夢を掲げても仕方あるまい。
 すでにこれだけ回り道をしてしまっているのだ。自分が何をしたいのか、どんな人間になりたいのか、ちょっと立ち止まってじっくり考えるとしよう。