「躁状態のお知らせ」は是か非か?

 久々の強めの躁状態で、ここしばらくは心のざわつきや焦り、苛立ちが続いていた。今朝jは「空回りモード」が中心になった。


 普段なら、朝起きて30分から1時間は睡眠薬が抜けずにフラフラしながら動き回るのだが、今朝は違った。文字通り、布団から跳ね起き、出勤体勢を整えた。


 だが、その後が変だ。やたらと急いで動き回るので、あちらこちらに体をぶつける。朝、普段なら体調になどに関する妻の話しをちゃんと聞いてやるのに、今朝はろくに聞く耳もろくに持たず、「じゃあ、行くからな!」と言い捨てて玄関を後にした。


 「あ、ノートPCをテーブルに忘れた!」慌てて取りに戻る。ドアチャイムを鳴らし、妻に取ってこさせる。気を取り直して玄関を後にする。

 「あ、薬飲むのを忘れた!」慌てて取りに引き返す。ドアチャイムを鳴らし、妻に取ってきてくれと頼む。だが、「どこ?分かんないよ」の言葉に、「いいよ、自分で探すから」と、靴を脱ぎ捨て、慌てて部屋へ。気を取り直して玄関を後にする。

 他にも何か思いだし、1,2回、慌てて引き返したような気がする。よく覚えていない。


 空回りモードの私、出勤すると息が上がっている。別に走ってきたわけでは無いが、慌てて歩いてきたからだろうか。


 出勤前から、あれもしなくちゃ、これもしなくちゃ、あ、あれも、これもだ。メモ用紙に書き付けるのももどかしかった。職場に着いてからも、上着を脱ぐのももどかしく、メモを書き付け、PCの電源を入れる。


 PCが起動するのを待つ間、ようやく上着を脱ぎにロッカーへ。そこで思い付いた。今日の体調を上司に報告しておこうと。予告無しにおかしな言動で驚かせ、迷惑をかけてはいけない。善は急げ。思い付いたら、即行動だ。


私:「〇〇さん、私、今日は普段よりも躁状態が強くて、おかしな言動を取るかも知れません。ご迷惑をおかけしたら申し訳ありません。自分でもなるべく気をつけますが、もし、私があまりにも目に余るようなことをしたり、言ったりしたら、一言かけて頂けないでしょうか」

上司:「自分で気が付いているんだったら、自分で抑えるべきだろう。人に頼っていては今は良いかも知れないが、将来のことを考えたら決して良いことでは無いぞ」

私:「はい、ですから今も、気付いているからこそこうして努めてゆっくり話すようにしているんです。でも、それでも自分で分かりつつも抑えきれなくなることがあるから、こうして先にお断りしているんです」

上司:「だから、気付いているなら自分で抑える努力が必要なんだよ」

私:「(言葉には出さずに、心の中で)だから、最善を尽くしても駄目な場合があるから、こうして先に謝って、お願いしているんじゃないかっ!そのぐらい、分かってくれてもいいだろっ!」

私:「はい、分かりました。気をつけます」

上司:「ああ」

私:「でも、これだけはお伝えしておきたいんです。もし、知らぬうちに、ご迷惑をおかけしたら申し訳ありません、と」

上司:「...」

私:「(再び心の中で)せめて、そこだけでも理解して欲しいのに、頭が固い人だなっ!」

 あーあ、こりゃ、やっぱり躁状態だわ。上司の言葉は正論だ。私は一体、自己抑制できたことになるのか?ならないのか?

 だが、予め断るのもやめた方が良いのだろうか?これはよく分からない。相手が自分のことをどの程度知っているか、理解してくれているかも勘案して判断すべきか。私の上司は私が病気であることをよく理解して下さっている。だから、余計な断りは蛇足に過ぎなかったのか。

 とりあえず、冷たい水を飲み、深呼吸をし、氷嚢を頭や首に当ててクールダウン。

 なかなか効果がないので鎮静剤を飲んでどうにか治めた。

 だが、しくじった。鎮静剤が多すぎたようだ。昼過ぎから意識が朦朧として、結局午後は早退し、自宅で眠り続けた。目が覚めたら夜の8時。ようやく鎮静剤も切れ、「空回りモード」も消えていた。やれやれ。

 あ、そうか。だから昼休み30分のオカリナ練習、どの曲を弾いても楽譜が追えなくなったのか。
 付き合って下さったHさん、ごめんなさい。ありがとうございました。