「躁うつ病」と「花粉症」

 所属している支社の上司ならびに本社の上司に、双曲性気分障害の診断が II 型ではなく I 型であったこと、I 型でも治療方針・方法は同じで、時間は予想以上にかかっているが、かなり良くなって来ていること、病気の近況やてんかんも併発していることなどを報告した。
 すると、本社の上司から、

快方にむかっているとのこと、安心しました。
他の慢性病と同じと思って、気長に治療しましょう。

との返信を頂いた。そして、「ハッ」と気付いた。

 「そういえば、自分のアレルギー性鼻炎、いわゆる花粉症も慢性疾患のようなものではないだろうか」と。
 かつては、花粉症は「完治」を目指して治療をしていたように思う。しかし、今では医師の説明を聞いても病院の待合室の張り紙などを見ても、シーズン前に早めに薬を飲み始め、症状を軽くする」という対症療法によって「完治」ではなく症状を和らげるという考え方になっているようである。

ちなみに、慢性疾患については、

慢性疾患とは、回復まで時間がかかり、完治しにくく、長期間の治療が必要な疾患の事です。

などと説明されている。
☆慢性疾患とは!☆慢性疾患に関する情報をご紹介します!☆健康情報大百科☆より

 今まで、双曲性気分障害について説明する時には、うつ病とは異なることを分かって欲しいが故に、「完治」することはなく、薬を飲みながら一生付き合う「寛解」を目指す病気であることを強調してきた。

 しかし、「寛解」とは、長期間にわたる治療が必要な慢性疾患と、さほど違わないのではないか、と言うことに、上司が気付かせて下さった。

 もちろん、今までも、確かに糖尿病などを引き合いに出して説明することが、しばしばあった。しかし、うつ病との違いを強調し、理解して欲しいが故、「治らない病気」であることを強調しすぎてきたのではないかという気がしてきた。

 そう考えると、寛解を目指す病気は「慢性疾患と同じような病気」であると説明した方が、理解して頂きやすいに思えてきた。今後はそうしてみよう。

 それにしても。周囲の方々に病気について理解していただき、支援していただけるのは、本当に有り難く、幸せなことである。今後もそのことを忘れずに、治療を続けていこう。