みんなちがって、みんないい

 日頃から、私は他人と自分を必要以上に比較しては、自分の能力の無さを嘆き、劣等感を抱いてしまっている。
 今日、たまたま目に止まった金子みすゞさん「私と小鳥と鈴と」という詩が、そんな私に、ちょっぴり勇気を与えてくれた。

 できれば、ここにその作品を引用して紹介したいのであるが、著作権の問題上(*)、詩の大意を紹介するに留めたい(と言いつつ、作品の画像へのリンクを張ってしまっているが…。これが不適切であれば、ご指摘頂きたい)。

『私と小鳥と鈴と』の大意

私は空を飛べないが、小鳥は私のように速く走ることはできない。
私が体を揺らしても、きれいな音は出ない。しかし、私はたくさんの唄を知っている。
鈴、小鳥、そして私、
それぞれ違っていて、それぞれに良いのだ。

 そう、他人は他人、自分は自分。違っていて当たり前。
 自分がどんなに頑張ってもできないことが、他人にはいとも簡単にできてしまう。しかし、自分が当たり前にできることでも、他人にはできないかもしれない。(「できない」と言い切れないあたりに、私の弱さが残るが)。
 ただ、「隣の芝生は青い」というように、他人の物はどうしてもよく見えてしまう。なかなか、自分の芝生の青さを実感するのは難しい。私にできて、小鳥や鈴にはできないことを見つけるのが、私にとっての課題であろう。ううむ、これがまた、難しい…

金子みすゞ氏の作品そのものの著作権は、作者であるみすゞの死後50年を過ぎており消滅していると考えられるが、金子みすゞ氏の作品の引用については、JULA出版局を窓口とする「金子みすゞ著作保存会」が同会の許可を得るよう求めている。この点については議論の分かれるところであるようだが、一般の作品のように引用できないのが残念である。