「要件を140字以内で述べよ」!?

 電子メール。学生時代に始めたパソコン通信Nifty-Serve)が入り口だっただろうか。使い始めた頃、「これは何と画期的な通信手段なんだろう!」と、感激とはいかないまでも、生きているうちにその恩恵にあずかれることを嬉しく思ったものだ。

 FAXも、登場した頃は画期的だった。手元に送信控えが残るし、送信する際に相手が機械の前に居るか居ないかは気にしなくていい。もちろん時差も。

 電子メールは、そんなFAXの便利さを大幅に上回る存在となった。何と言っても速い。わざわざコピーしなくても手元に控えが確実に残る。送受信記録の内容を、簡単に条件検索できる。

 しかし、便利な道具も使い方次第。私は常々、次のような難しさを感じている。

 書く前に考えを上手くまとめられない私は、時には思い付くままに言いたいことを並べ立て、受け取る側の迷惑も考えずに冗長で難解な文章を送りつけてしまう。

 またある時は、先に伝える内容を整理してからと、アウトラインを決めてから肉付けしていく。基本的に仕事上の文書はそうやって作っていく(多くの人がそうだろう)。しかし、骨に比べて肉がだんだん増えすぎる。しかも、脂身が。

 付けすぎた贅肉を、脂身を、削っては付け直し、削っては付け直し。一番問題なのは、私の場合、その作業に非常に時間を費やしてしまうことだ。小心者故か、説明不足で誤解があってはいけないと、補足説明がやたらと長くなる。

 目上の方には失礼の無いようにと、言葉を選び、敬語を適切にと考えると、ますます回りくどく、長ったらしくなる(この問題は、ある程度は仕方ないのかも知れないが)。

 結局、労力や時間を節約できるはずのメールを書くのに、多大な労力と時間を費やしてしまう。本末転倒だ。

 優秀な方々は短い文章で、簡潔明瞭に過不足無く用件を伝えてくれる。自分もそうありたいと思い、まずは簡潔明瞭にと書いてはみるのだが、結局そこに贅肉を付けてしまう。言い訳をしながらでないと、前に進めないのだろうか。困った性分だ。

 しかし、性分だなどと開き直ってはいられない。
 よし、伝えるべき事を、簡潔な言葉で(文章で)まとめる練習をしよう。

  • 伝えたいことが間違いなく、誤解無く相手に正しく伝わるように、贅肉は落とす。つけない。
  • 余計なことを書いたり消したりしなければ、仕事の効率もアップ!
  • 余計な言葉をそぎ落とせば、自分の人生にとって何が大切なのか、はっきり見えてくるかも知れない(大袈裟かな)。

 いっそ、電子メールをTwitterのように、 140文字以内にまとめる練習をしてみようか。(笑)

 大したことも無いメールに時間をかけて、なんだか疲れて愚痴半分に、さらに駄文をブログに書き付けてしまった。
 結局、この文章を書いてみたのも、有意義だったのか時間の無駄だったのか、何だかよく分からない。だが、自分の問題点をあぶり出し、今後の課題と決意表明をしたということで、まあ、無駄では無かったと思いたい。
 急がば回れ、と。