私は渡辺満里奈さん、西村知美さんとクラス会で会える?

 近頃テレビを観ていて、個人的に違和感を感じる言葉がある。「同級生」だ。同い年の人を指して、「あいつと俺は同級生だ」というような使われ方がされている。

 しかし、そもそも「同級生」とは、じ学徒を指す言葉のはず。「大辞林」にも「同級生」とは「同じ学級の生徒。クラスメート。 」とある。

 再び「大辞林」をひこう。「クラス会」とは、「1 同じ学級で学んだ人たちが、卒業後、親睦のために催す会合。2 同じ学級の学生・生徒・児童が開く会合。」とある。このロジックで言えば、私は同い年の渡辺満里奈さん、西村知美さんらとクラス会でお会いできることになる。私の好きな韓国の俳優、イ=ビョンホンさんとも。

 先日、あるテレビ番組中に視聴者が電話で、「私、麻木久仁子さんと同級生なんですよ」と言ったところ、司会者が驚いた(タイムリーだからね)。
 本来ならこの場合、「私、麻木久仁子さんと同い年なんですよ」と言えば、このような誤解は生じないはず。いつの間に「同級生」という言葉を「同い年」と同意に用いるようになったのだろうか。察するに、テレビでタレントがこのような使い方をしたのが広まったのではないだろうか。

 「全然OK」とか、近頃の「ヤバイ」という表現には寛容でいられるのだが、どうにもこの「同級生」の使い方には強い違和感を感じざるを得ない。正直なところ、「早く止めてくれないだろうか」とさえ思っている。皆さんは、どう感じておられるだろうか。